疑問。

写真は6年前くらいに上田市にあったレストロリンにて

頻繁に行っていたジビエの解体作業です

山で猟師さんが放血し内臓を出し、川や雪で冷やした後





レストランに運ばれてきます

料理人が集まり、猟師さんや僕からレクチャーを受け

皮をはぎ、肉の解体をし、自分の店に持ち帰り提供する

猟師さんにとっても、料理人にとっても素晴らしい関係性でした

ところが!!!3年程前から県が条例を決めました

簡単に言うと

食肉処理施設が無い猟師から料理人が買うと違反です

処理施設を持つ猟師なんて居ないでしょ!

つまりは県が決めた施設以外の肉は、

「闇肉」

とある日突然決まりました

先日FBにも載せたのでが。

ちゃんと書かなきゃいけないですよね。

僕は神戸のフレンチレストランで長くお世話になっきたのですが

都会のレストランでは秋から冬にかけてはジビエをメニューに載せることが普通でした

北海道の蝦夷鹿、ヨーロッパの野鳥類など・・・

みんなで解体したり、毛をむしったり。秋になるとまたジビエの季節か・・・なんて思っていました

信州に帰り、店をオープンしたのが3月、その年の11月頃から普段通りジビエを出しだすと

ジビエの宝庫信州ではジビエを提供する店はあまり無く、取材なども沢山受けました

上田市で開業して13年が過ぎ、僕自身も猟師になり

色々な事を更に深く学びました。そしてこれから更にプロとして極めていかなければいけないと思いました。

ここから先日FB投稿した記事を貼り付けますが

「信州のレストランなんだから、店でジビエ解体して何が悪いって本当に思います。捕るプロの猟師がいて、それを解体して料理するプロがいる。安心安全をお役所様は勘違いされてると思う。お客様の口に入る物を作る料理人、料理店に対して美容師さんの様に調理師も徹底すべきだと思う、学生やバイトが作る料理に安全かと考えれば誰でも解る答えではないのでしょうか?ジビエに関与する前にするべき事あるでしょ!僕は昔から何も変わらない。プロ育成、食育に力を入れて欲しいです!」


無理して食べるものでもないし、誰でも取り扱えるようなものでもない

家禽と違い個体差、季節による違い、処理の方法、捕獲場所等々・・・

肉を見て、考えなければいけないことが沢山あるのが「野生鳥獣」だと僕は思います

牛や豚、鶏だって多少の変化はありますが、ジビエはそんなレベルじゃないと思う

鹿は増え続け、農作物や山の木々などに甚大な被害を及ぼしています

猟師さんだって必死に山に入り駆除しても追い付かない程の繁殖力です

特に病気が蔓延することなく、暖冬により雪が少なく仔鹿や弱い鹿も越冬することが出来る

かと言って、山で撃った鹿を内臓も出さずそのまま下山し解体したら

正直美味しいはずがない、猟師さんが一番解っているはず

食肉として流通させるには、認可のある処理施設で解体しなければいけない事になっています

唯一、放血だけ山で行うようです

当然、食肉として一般流通させようということ自体が難しい話だし

今まで猟師から鹿や猪を譲って頂いていた料理店は今では条例違反

ジビエを料理するのは難しいんです。繊細な火入れと熟成の見極めなど

マニュアルで出せる料理じゃないんです!

賛否両論あると思いますが、これはずっと前から言っている僕の考えです。


  

2016年06月21日 Posted by RESTRO RIN at 16:56Comments(0)料理

大切なお知らせ


オープンしてまだ4年目ですが、

ロティスリーレストロリン+8は閉店することになりました

平成29年度に店舗がある、松本城大手門駐車場北棟が解体され

松本市立博物館の移転が決定致しました。

レストロリンの移転先はまだ未定ではございますが、決まり次第

HPにてお知らせさせて頂きます。

想いを込めて作り上げた、ロティスリーレストロリン+8ですが

現店舗で終了させて頂きます

生まれ変わるチャンスと捉え、次の展開を構想したいと思っております

残された時間はあと僅かになりますが

皆様への感謝の気持ちを込めて、大切に日々料理に精進したいと

思っておりますので、よろしくお願いいたします

           小林昌和
  

2016年06月17日 Posted by RESTRO RIN at 01:41Comments(0)